ギラヴァンツ北九州&サッカー観戦記

ギラヴァンツ北九州の試合を中心に個人的な感想を述べるブログです。

8/29 ファジアーノ岡山戦その1

8/29 ファジアーノ岡山

 

結果は0-0でスコアレスドロー

 

結果だけ見れば引き分けだが内容的には延々と岡山のターンで、相手のフィニッシュの精度の低さに助けられたゲームになった

 

f:id:KOPGirasole:20210830213525p:plain

8/29 ファジアーノ岡山

負傷の椿に代わって新垣が左サイド。恐らく負傷の六平に代わり福森が右SB、左に永田が入った。前節同点ゴールを挙げた富山がトップ下に入った。

 

久しぶりのスタメンとなった永田。守備面で不安はあったが結果的に交代まで攻撃面で効果的だったように思う。福森、永田のSBだとクロスが良いタイミングで上がる。永田のアーリークロスがFWに合わず抜けても福森が上がってカバーして2次攻撃に繋がる形があった。去年も調子が良い時はSBがこの形で得点をあげており、今後もこの2人の起用時は同じような形が見られるのではないだろうか。

 

良かった点はここだけ。あとは不完全燃焼というか・・・シュート数6枠内0という寒い結果で分かるように攻撃陣は機能不全に陥った試合だった。

 

枠内0・・・極端に言えばキーパーいなくても得点が入っていなかったということ。実際スタジアムで見ていても相手GKが仕事したシーンはほぼなかった。

シュート精度が良くないのももちろんだが、この試合に関してはいつも以上に前線の動きが悪かった。スタメンの富山が思った以上に機能しないのと左サイドの新垣の調子の悪さが際立っていた。

富山起用が岡山戦だけの対策なのかもしれないが、ここまでの結果を見ると途中出場の方が明らかに結果を出せている点で、もうスーパーサブというか後半途中から使う選手として割り切った方が活躍してくれそう。前後半を想定させてプレーさせるよりも短い時間で全力を尽くさせる方が向いているのかもしれない。平山とプレー時間を入れ替えてみてはどうかと思う。法政のジダンと呼ばれていたとかいないとか・・・トップ下には向いているんじゃなかろうか。

 

そして新垣。個人的な偏見かもしれないが、沖縄県民の独特な個性なのか調子の良い時悪い時が極端すぎる。この試合に関しては悪い時の新垣がはっきりと出ており、攻守に集中力を欠いていた。得意な右ではなく左に配置された影響かもしれないが、新垣を右専用にしてしまうと左サイド主戦が斧澤のみ。この試合は後半途中で大悟を左に移して交代前までに新垣を右で使おうとしていた。それだと大悟の良さを消してしまうので本末転倒な気もするが岡山の配置をみての事なのだろう。今後椿が復帰するまで前半戦と同じ苦労はしたくないので、新垣には何としても左サイドで主戦を張ってもらいたい。

もしくは育成でJ1から誰かを引っ張ってくることが出来ればいいが、可能性は低いだろう。

 

 

守備の形についてはまた後日

8/22 町田ゼルビア戦

8/22 町田ゼルビア

 

結果は2-1の逆転勝利!!

 

実に3か月ぶりの勝利でアウェイで町田に勝って以来の勝利。

これで町田にダブルと相性の良さを見せた。

f:id:KOPGirasole:20210823210203p:plain

8/22 町田ゼルビア

メンバー的にはこれまでの2試合と同じ。愛媛戦スタメンの針谷→永野に変わった。

監督的にはこれが現状のベストなのだろう。メンバー固定で連携面が仕上がってくるのはいいことで、これまでが入れ替わりが多すぎた。戦術的に成熟も何もあったものではなかったのだろう。福森・椿の加入の最大のメリットはここが固定して使えることだろう。

 

とはいえ・・・前半はまったくと言っていいほど町田に歯が立たなかった。ショートカウンターからの速攻を得意とする町田に対し敢えてボールをもたせ違うスタイルで攻められた方が守りやすいと考えたのか。シュートこそ打たれたが決定的に崩されることもなく、ただ危ない場面が多く向こうのシュートミスに助けられた前半だった。

途中で椿の負傷交代だけは不測の事態だっただろう。重症なら8週間か。軽傷だとしても2~3試合は無理かもしれない。恐らく、というか勝つつもりなら左新垣、右髙橋大悟、中央に前川でいけばそこまで遜色はない。

 

 

そして後半、開始直後に先制点をとられる。いつものパターン・・・・村松と相手FWドゥドゥの並走状態からスピードで離され失点。確かにシュートも上手かったが、まずはGK田中の不用意なパスが引き金。田中とすれば前半ことごとくゴールキックからのパントが攻撃に繋がらなかったのが頭にあったのだろう。低く早いパスをボランチにつけようとしたが相手にヘディングで跳ね返され、それが運悪く村松の頭をちょうど超えるくらいの高さで来たのが相手にとってはラッキーだった。これが180くらいあるDFなら楽に跳ね返せたのかもしれないが・・・。

 

1失点してからの北九州の攻撃はパスが回り出す。町田がカウンター狙いでひいてきたのもあるかもしれないがようやくシュートまでもっていけるようになった。椿に代わって入った斧澤が惜しいシュートを見せるがいつも通り枠を捉えない。相変わらずペナ内で冷静さの欠片もなく猪突猛進タイプなのが残念。テクニックはあるのだからもっと緩急つけてドリブルすればいいサイドアタッカーになるのに。前川と同時に起用されていれば前川へのパスが個人での突破より優先度で勝るためいい具合でタメができるのだが、他のメンバーだと周りを見ずに突っ込んでしまうのが今後の改善点だろう。

 

そして佐藤亮→富山 永野→針谷

続いて新垣→前川 六平→野口

 

富山投入は効いていた、というよりはそれまでが無謀な放り込みしかしてなかったのが前半シュート0の原因。誰をターゲットに蹴っているのか不明確でましてや170の佐藤亮に空中戦を挑ませるほど愚策はないだろう。ゴールキックからDFに繋いでいった方がまだ攻撃に繋がっただろう。ただ受け取るCBが村松、岡村では奪われる不安の方が大きいので一発放り込む方が危険度は低いのかもしれない。

 

今回もビルドアップに西村を組み込んでいたが下げるなら永野の方だろう。空中戦で全く役に立たない永野よりは西村を中盤のターゲットとして狙い、そのセカンドを死に物狂いで拾う、それを前線につなげる形じゃないと攻撃が始まらない。昨日の試合のセカンドを拾えなかった理由の大部分が空中戦で競り勝てない、競り勝てなくてもいい形で相手に繋がせない、これをできなかったことにつきる。

 

そしてこの試合の得点のきっかけが福森のクロスから。福森の特徴の一つが相手を抜ききらなくてもよいクロスをあげられること。今回は一度切り替えして右足に持ち直してクロスをあげた格好になったが、ゴールマウス方向に向かうクロスは事故も起きやすいのでもっと両サイドが積極的に狙うべきだろう。両サイドハーフは利き足と逆サイドに置かれているため上げやすいはず。六平も縦に抜ける速さはないがロングキックの精度はチーム内だと高い方なので前線に富山や狩土名、平山の場合はそこを狙って落とすのも攻撃のパターンになる。去年のチームだとエンドライン際までサイドバックが侵入して折り返す攻撃もあったが、今年そいうのは期待できそうにないのでアバウトでもCBとGKの間を狙い続けるのは良いかもしれない。

 

今後の課題

CBのビルドアップの形

理想は2CBの間に針谷か復帰すれば井澤が入ることでパスを散らす。村松ー岡村間ではただ横パスをしているだけ。空いたところを狙おうとしているのは分かるがテンポが悪いため効果的ではない。間にボランチを入れてリズムを変えることで2人だけでは生み出せないギャップが作れるだろう。

 

前線ではなく中盤で競らせるべき

前線に狩土名がいればそこを狙ってもいいが富山を置いていたとしても西村めがけて蹴った方が遥かにボールを拾いやすくなるだろう。理由は富山が推進力のあるFWではないためボールを運べる選手が中盤に多い北九州の場合は西村の周りでボールを拾って前線に運ぶ、タメる、サイドに散らすというようにパターンを増やす。

押し込む距離が自陣に近いためカウンターの怖さもあるかもしれないが中盤に人を多く配置しており、プレスをかけやすい場所でもある。平面勝負では小柄な選手であろうが関係なく勝負できる点でも向いている。重要なのはこのポイントだけは譲らないという気迫だろう。ここを拾えるようになるだけで格段にチャンスが増え、かつ相手の攻撃の芽を潰すことができる。

このやり方だと完全に西村個人に頼ることになるが、彼がいない場合は狩土名、平山を去年の町野のようにトップ下で起用するのもいいかもしれない。

 

 

次の岡山戦もギラフェス2試合目となるが、この岡山戦を含め9月の試合は重要な試合になる。重要じゃない試合などないが、新潟以外は残留圏より一つ前を走るチームばかり。ここで3つ勝てば残留に近づく。新潟を除く4試合で最低でも1勝2分け1敗。アウェイが多いが比較的アウェイに強いチームなので3つ取ってくれると信じよう。

 

8/15 愛媛FC戦

8/15 愛媛FC

結果は2-2のドローで勝ち点1を拾う

 

結果はドローだが内容的には後半から愛媛に押され続け、いつ逆転されてもおかしくない内容だった。

 

スタメン

f:id:KOPGirasole:20210816194307p:plain

8/15 愛媛FC戦 

 

追記※GK田中でした!

 

生駒・野口投入あたりからフォーメーションも変わったが基本は前節と同じ形。

スタメンは生駒と岡村がチェンジしたくらい。

この北九州の4-2-3-1に対して愛媛は5-3-2の可変型5バック。

北九州のやり方にたいしてこの3バック、5バック併用は天敵。

さらに2トップでくる相手に極端に弱いことをこの試合で晒してしまった。

 

1失点目の形もこれまで何度となく見た村松のミスからの失点。特に昨日は相手FW藤本に対して散々な内容だった。スピードでちぎられ競り合いで転ばされ・・・2失点で済んだのが奇跡的な内容だった。ずっと前から言っていたが裏を取られるのが怖くてハイラインを敷けない鈍足、低身長CBコンビの限界。昨年前半上手くはまったのは間違いなくサイドバックボランチの寄せの速さと献身的な守備のおかげ。前を向いた状態での守備ならなんとかなった。ただそれも中盤を飛ばして下がりながらの勝負になってからは毎試合のように失点を積み上げた。

今年は初めからこのありさま。クロス対応等にまだ課題があるとはいえ生駒の高さとスピード、キックの強さをみれば絶対にスタメンで使うべき。相方になりそうなのは怪我中の本村か河野。本村CBも村松と似た感じでスピードはないが対人には強い印象。パスが上手ければスタメン、そうでもなければ高さの河野。試合に使われていないので過度の期待はできないが、このまま岡村、村松の2人を使い続けても当たり前のように失点をかさねるだけだろう。

次の町田戦も同じ構成なら相当の失点を覚悟しなければならない。前回0-1で勝ちこそしたものの、打たれたシュート、決定機の数は相当なものだった。吉丸の好守やバーやポストに助けられただけ。次節も験を担いで吉丸スタメンか。田中もスローイングやパントが強く悪くないのだが、パスに多少の不安はあるかもしれないが、ピンチに強い安定したセービング、何より今年の勝ち試合全て吉丸がゴールを守っていることもあり、怪我じゃなければ吉丸で挑みたいところ。

 

選手の力不足ももちろんなのだが、今年はとにかくベンチワークが後手過ぎる。昨日も逆転した時点でディフェンスに何かしら手を打つべきだった。なにしろ後半から相手がポジション変えて攻撃的に来ているにも関わらず初手は佐藤亮→富山。佐藤亮の攻撃面での貢献はさほどでもなかったが、守備面ではかなり追えていた。というよりも守備面で追いすぎて攻撃にエネルギーを割けなかったのではないか。ベンチから「りょー!」という監督の怒声が度々響いていたが必死に追っていた方だろう。出すなら走れてタイプの近い前川を前線から追わせるならまだ理解できたかもしれない。

 

とにかくポゼッション重視のチームが完全に押し込まれている状況で何も手を打たない、相手の変化に対して対応できなくなった現場指揮官は必要だろうか。現場から退いてスポーツダイレクターとして裏方に徹する時期は近いかもしれない。

新指揮官を迎えるなら地元出身でU24コーチとして若手有力選手に顔の利く横内氏が最適だろう。クラブチームを率いたキャリアはないがスタートとしてJ2最下位チームから始めるのがプレッシャーも軽くていいかもしれない。上手くいけば自身の手柄、好転しなくても「昇格請負人」ですら手に負えなかったチームだという理由で本人へのダメージは少ないだろう。

 

攻撃陣に関しては2試合続けて複数得点と上向き。特に新垣、西村が得点のにおいのする位置に顔を出しているのが大きい。好調を維持できているので次節も期待できる。

 

次節町田戦最低でもドロー。ギラフェスと銘打っているが正直そんなのどうでもいい。ゴールと勝利がサポーターの最も望んでいるものだろう。